眼内コンタクトレンズ手術

眼内コンタクトレンズ (ICL)について

眼内コンタクトレンズ<ICL> (後房型)

眼内コンタクトレンズは、小さなレンズを目の中に入れて近視や乱視を矯正する新しい視力矯正手術です。フェイキックIOLは、直訳的な日本語で「有水晶体眼内レンズ」ともいいます。また中には「永久コンタクトレンズ」などと呼ぶ人もいるようです。
眼内コンタクトレンズは、レンズを固定する目の中の位置によって「前房型」と「後房型」の2種類があります。前房型は、虹彩(黒目)の前面にレンズを固定するもの、後房型は虹彩の裏面、もっと具体的には虹彩と水晶体の間の「後房」という位置にレンズを固定するものを指します。当院で主に使用しているレンズでは、後房型レンズのICL (Implantable Collamer Lens)となります。ヨーロッパではCEマークを取得しており、ICLは国内の薬事承認も受けております。

眼内コンタクトレンズ<ICL> (後房型)

眼内コンタクトレンズ <ICL> 手術 適応基準

  • 年齢20歳以上の方
  • 近視以外に眼の疾患がない方

眼内コンタクトレンズ <ICL> 手術 向いている方

  • エキシマレーザーも眼内コンタクトレンズも運動や旅行などに支障をきたすことはまずありません。
  • 屈折矯正手術は、コンタクトレンズや眼鏡が煩わしい方、仕事や接客、美容上眼鏡がかけられずに困っている方、子育て中で生活が不規則なお母さんには朗報です。
  • さらに、コンタクトレンズや眼鏡が無いと、夜間の大地震や火事の際に逃げられないと心配している人にもお勧めできます。
  • 最近では近視の進んだお子様、お孫さま等の不便を解消するために、屈折矯正手術の贈り物をされる親御様も多くいらっしゃいます。
  • エキシマレーザーも眼内コンタクトレンズも自費診療になります。詳しくは、職員、医師にご相談ください。

LASIKとの違い

  • 弱い近視からLASIKで矯正しきれない強度の近視まで矯正が可能。
  • 角膜が薄い方や軽度の円錐角膜の方にも手術が可能。
  • コントラスト感度の低下やハロ・グレアが生じにくい。
  • 眼が乾きにくい。ドライアイを生じにくい。

眼内コンタクトレンズの特徴

特徴1 高い術後満足度、鮮やかな見え方

一般に目の中の水晶体に近い位置にレンズをおいて矯正を行うので矯正精度が高く、ハードコンタクトレンズと比べても遜色のない鮮やかな見え方が得られると言われています。当院においても術後満足度は高く、手術実績も良好です。

眼内コンタクトレンズは前房型か後房型かに関係なく、以下のような特徴があります。

特徴1. 高い術後満足度、鮮やかな見え方

特徴2  視力の長期安定性が期待できる

近視や乱視が強めの方の場合、レーシックによる視力矯正では術後数年で視力が少し戻ってきてしまうことがあります。眼内コンタクトレンズでは、このような視力の戻りが大変少なく、長期的に安定した視力が期待できます。

特徴3 ドライアイや視覚障害の出現が少ない

レーシックではフラップ作成時に角膜の知覚神経が切断されるため、一時的にドライアイが生じやすくなります。また角膜形状にわずかな歪みがあると、暗い場所で光がにじんで見えたりします。あるいはコントラスト感度が低下し、暗所で見えにくくなることもあります。角膜を整形しない眼内コンタクトレンズではこのような視覚障害が生じることはまずありません。

特徴4 術後でも術前の状態に戻せる

いったん挿入したレンズは、取り出すことが可能です。見え方に不満がある場合などの問題が出た場合に取り出して元の状態にもどすことができます。

特徴5 強度の近視や乱視に適応可能

レーシックでは矯正度数に上限がありますが、眼内コンタクトレンズでは幅広い度数のレンズをそろえているため、レーシックでは矯正できない強度の近視や乱視でも矯正することが可能です。

眼内コンタクトレンズ<ICL> の特徴

特徴1 100万症例の使用実績

ICLは眼内コンタクトレンズとしては後発ですが、1997年にヨーロッパでCEマークを取得。現在は64か国で薬事承認を取得しており、世界全体での累計症例数は100万眼と圧倒的に多い使用実績があります。近年日本においても症例数が急速に伸びています。

特徴1. 100万症例の使用実績

特徴2 ホール型がグローバルスタンダード

ICLは日本では、2010年に近視用のレンズが厚生労働省の薬事承認を取得。翌年の2011年には乱視用のレンズも承認されています。ICLは眼内コンタクトレンズとしては国内で厚労省承認品です。

以前のICLでは、レンズと水晶体が接触した場合に水晶体の混濁(白内障)をきたすことが、長期的にみると数%発生すると報告されていますが、新しいホールICLレンズ(EVO ICL)になってからは発生が見られなくなりました。

現在では多くの国で承認され、ICL手術は増加しております。(ホールICLは50万眼以上)

EYECRYL PHAKIC IOLは、世界20カ国で使用され7年間で4万枚以上の使用実績がございます。

特徴3 経験豊富な医師による日帰り手術

手術は、約3mmの切開創から目の中に挿入します。またICLレンズは柔らかい素材でできており、インジェクターと呼ぶ挿入器を使って細長く筒状に折りたたんだ状態で安全に挿入が可能です。

3mmの切開創は点眼のみで自然治癒するため、通常は縫合する必要もありません。麻酔などを含めた全体でも1時間はかからない手術ですから、目への負担が小さく、早ければ手術した翌日には回復し、視力の変化を実感できます。(※術前の検査、術後の経過観察が必要です。)

特徴4 レンズ素材の安全性

ICLのレンズはCollamerという素材でできています。これはHEMA(水酸化エチルメタクリレート)とコラーゲンを重合させた含水性の柔らかい素材で、目の中に入るとコラーゲンが体内の糖タンパク(フィブロネクチン)と結合し、レンズ表面に膜を形成します。

EYECRYL PHAKIC IOL は親水性アクリルという素材でできています。これは、白内障手術で使われる眼内レンズと同じ素材で安全性にも実績のあるレンズになります。両レンズともに眼内で異物として認識されにくく、曇ったりせずに、長期にわたってレンズとしての機能を果たすことが可能です。

特徴5 合併症のリスク軽減が期待できる新しいモデル

特徴5.合併症のリスク軽減が期待できる新しいモデル

2016年に新しいモデルの「EVOホールICL」が厚生労働省から薬事承認を受けました(販売名:「アイシーエル KS-AquaPORTR」、医療機器承認番号:22600BZX000850D0)。

新しいモデルでの優位点
(1) 手術の手間が減り時間を短縮できる。
(2) 手術による目への負担を軽減でき術後早い段階での回復が期待できる。
(3) 術後の痛みの軽減が期待できる。
(4) 合併症である白内障のリスク軽減が期待できる。
このため、当院では特別な事情がない限りホールICLをお勧め致しております。

EYECRYL PHAKIC IOLは、2017年に欧州でCEマークを取得済。これは光学部の中央に直径0.36㎜の小さな穴をあけたレンズで、目の中の水の流れ(房水動態)を妨げない優れたモデルです。更に従来モデルよりレンズ光学部が大きくなり、見え方の質も向上しています。

新しいホールICL
Q レンズの中央に穴があることで光学特性が悪くなるのでは?
A
光学特性は穴のない従来モデルと同一ではありませんが、ほぼ変わらないよう設計されています。解像度(MTF)の空間周波数特性(レンズの光学特性)はほぼ同じというシミュレーション結果もあります。空間周波数が100サイクル/mmの場合のMTF(グラフ中央丸印)は、ホールICLが0.51、従来のICLレンズが0.53.これは大きな違いではありません。
レンズ
Q レンズの穴が詰まることはないのですか?
A
0.36㎜径という穴の大きさは、目の中で浮遊する微細な固形粒子の長径の6~10倍です。とても小さな穴ですが、詰まることはまずありません。

手術の流れ

1日目

適応検査・診察・カウンセリング

初めに適応検査と診察を行います。適応検査は、視能訓練士による手術適応検査です。この検査の結果と診察に基づいて、手術の適否、患者様に適した術式のご提案を致します。適応検査と診察・カウンセリングで、約2時間半ほどのお時間を頂きます。
主な検査項目:視力検査※1、屈折度数検査※1、眼圧検査、前房深度検査、角膜内皮細胞検査、眼底検査※2、立体視検査、瞳孔径検査等

※1 検査の前にあらかじめコンタクトレンズの装用を中止して頂く期間があります。

適応検査・診察・カウンセリング

※2 眼底検査の際、瞳孔を開く目薬(散瞳薬)を使用します。検査後約5~6時間は目の焦点があわせづらかったり、光がまぶしく感じる状態が続きます。車や自転車でのご来院はお控えください。

医師による診察

検査結果をもとに、院長が適否を診断致します。患者様の生活スタイルや目の状態から適した術式、目標視力等をご提案致します。

2次検査の予約

適応検査を行っている間、散瞳薬が効いてくるまでのお時間を使って、当院スタッフが手術について詳しいご説明をさせて頂きます。同時に患者様の手術に対するご認識やご希望等の確認、すり合わせなども行います。
所要時間は1時間程度です。

2日目

2次検査

詳細な検査を行い、レンズのサイズと度数を決定致します。また採血、心電図、目にばい菌がいないかを調べるための培養検査を行い、全身状態のチェックを致します。適応検査の時にコンタクトレンズの装用中止期間が不十分だった方は、確認のため、一部の検査を再度行います。手術日は、レンズの到着日が確定した後に決定します※3。なお、2次検査の時には、検査費用のほかに申込金として片眼につき10,0000円(税込)が必要になります。申込金は手術費用に充当します。あらかじめご承知おきください。

※3 検査結果をもとに、適切なレンズのサイズと度数を決定致します。
度数計算、在庫確認の後にレンズをオーダーするので、レンズが届くまでに最短で2~4週間ほどかかります。

3日目

手術

手術の約1時間前にご来院頂き、術前のチェック、目薬の点眼をして準備を致します。手術前室で手術の進行や手術中の注意事項について看護師からご説明させて頂きます。手術の所要時間は片眼で約15分。術後の経過を確認するために、手術が完了して1時間後に視力検査、眼圧検査と診察があります。診察後、目の状態に問題がなければご帰宅頂きます。

・手術当日は朝からコンタクトレンズの使用を中止してください。
・眼内コンタクトレンズの手術は,基本的に両眼同日に行います。

術後検診

手術の翌日、1週間後、2週間後、1カ月後、3カ月後、6カ月後、1年後、またその後は毎年1回程度の定期検診が必要となります。術後6カ月後までの定期検診とお薬代は、手術の料金に含まれています。1年後以降の検診については、都度お支払頂きます。

◆ 留意事項

術前の準備

  • 抗菌剤の点眼をします。手術日の3日前から1日4回(朝・昼・夕方・夜※4の点眼を忘れずに行ってください)
  • コンタクトレンズは手術の前日までご使用頂けます。

※4 就寝直前の点眼は、目やにが出やすくなります。
夜の点眼はできるだけ就寝の1時間前までに行ってください。

手術当日

  • コンタクトレンズの使用は朝から中止してください。
  • お車を運転してのご来院はお控えください。
  • 手術室内は気温が低めです。寒くならない服装でご来院ください。
    またご来院時に、以下に挙げる衣類の着用は控えてください。
    パーカーなど襟元が覆われる衣類
    タートルネックなど、帰宅後脱衣するときに目を強くつむってしまう衣類
    セーターなど毛足が長く、毛くずが目に入るおそれがある衣類
    術後に点滴を行う可能性があります。腕まくりできる服装でのご来院をお願い致します。
  • お化粧はすべて控えてください。
    アイブロー、日焼け止め、フェイスパウダーも控えてください。
    基礎化粧品(化粧水、乳液など)のみ目の周りを避けて頂ければ使用可能です。
    整髪料、香水、香りの強いクリーム類も使用を控えてください。
  • 当日は以下のものをお持ちください。
    手術同意書 印鑑

手術後

  • 点眼薬、内服薬
    処方されたお薬は必ず指示通りにお使いください。
  • 目の保護
    手術後1週間はごみや予期しない衝撃から目を守る必要があります。
    外出するときは保護用眼鏡を着用してください。
  • 日常生活に戻れるまでの日数の目安
    術後の翌々日から軽い家事(台所仕事や掃除)や数時間の事務作業は可能です。
    ただし術後1週間くらいはまだ創も塞がっておらず、ばい菌が入りやすい状態です。
    埃っぽい場所での作業や力仕事は控えてください。
    車の運転は、法律上両眼の視力の和が0.7以上であれば可能です。
    いつ車の運転ができるようになるかは、術後の視力によって個人差が出ます。
    また視力が十分あっても、長距離の運転や夜間の運転は見え方に慣れるまで控えることをお勧めします。
手術後

※5 公共な場所、温泉は1カ月後。
※6 医師の許可が下りてから。
※7 海外出張、海外旅行は衛生面で問題がないところでも1カ月後以降。

  • 定期検診
    術後の目の状態を確認する大切な検診です。必ず受診してください。何か異常を感じたら、決められた検診日以外でもすぐに連絡をとって受診されることをお勧めします。

手術費用について

当院で使用しているレンズ

ICL
(Implantable Collamer Lens)
コラマー素材
厚生労働省認可
アイクリル
(EYECYL PHAKIC IOL)
アクリル素材
CEマーク取得(厚生労働省認可なし)

フェイキックIOL

術後6か月の診察・検査・薬剤・レンズの軸ずれ修正等の追加手術代を含みます。

片眼 片眼乱視用 両眼 両眼乱視用
ICL 330,000円 380,000円 660,000円 760,000円
アイクリル 275,000円 325,000円 550,000円 650,000円

※上記はすべて税込です。

  • レンズは全て注文となり手術までに約6週間を要します。
  • 二次検査時に術前検査費用として20,000円がかかります。
    レンズ注文時には片眼¥80,000円 両眼180,000円の申し込み金が必要です。
    (手術費用に充当します/キャンセル時は返金ができませんのでご了承ください)
  • アレルギーやドライアイの疾患等で薬剤が必要な場合は別途保険診療費が必要です。
手術費用について
手術費用について
診療名 手術費用
EVO+ VisionICL 330,000円(税込)
手術費用について03
  • 上記の価格には、術後6ヶ月間の診察代・検査代・お薬代を含みます。
  • 手術代金は、クレジットカード(VISA、MASTER、JCB、ダイナース、アメリカンエキスプレス)によるお支払いも出来ます。
  • 上記手術料は医療控除の対象になる可能性がありますので確定申告をお勧めします。
  • 民間の医療保険で手術料が交付される場合がありますので、加入されている方は保険会社へお問い合わせください。

眼内コンタクトレンズ手術について よくある質問

皆様から寄せられる質問の中から、よくある質問についてお答え致します。
下記にあります、質問のテキストをクリックすると、その質問に対する回答が表示されます。
こちらにも記載のないご質問に関しましては、直接お電話(0120-463-489)にてお問い合せください。

Q 誰でも眼内コンタクトレンズの手術を受けられますか?
A
年齢が20歳以上で近視または乱視の方、目の病気(緑内障、糖尿病網膜症、白内障など)がなく、検査により適応が確認された方が手術を受けられます。手術前の適応検査で、近視や乱視の度数、目の大きさに合わせてレンズを選ぶ必要があります。
Q 手術中に痛みはありますか?
A
麻酔をするので手術中に痛みを感じることはありません。麻酔も点眼麻酔だけですので、麻酔をするときの痛みもありません。目を開ける器具を付けるときに圧迫感や不快感を感じる方もいますが、麻酔が効いていることを十分確認しながら行いますので、これは痛みと言えるものではありません。手術後に軽度の痛みや異物感を感じる場合もありますが、時間の経過とともに解消します。
Q 手術後どれくらいで視力が安定しますか?
A
小さな切開創からレンズを挿入するだけなので手術当日から裸眼で過ごせます。手術の直後は目の中で若干の炎症がおこるために見えにくい場合もありますが、通常は翌日、遅くても1週間ほどで良好な視力に回復することが多いようです。個人差はありますが、傷口が治癒する1カ月~3カ月間で視力は安定します。
Q 目の中でレンズが割れたりずれたりしませんか?
A
眼内コンタクトレンズは、柔らかい素材でできており、目の中で割れたりすることはまずありません。またレンズは、虹彩の裏側、虹彩と水晶体の間にある毛様溝にレンズの支持部が入り、目の中でしっかりと固定されます。このため衝撃によるずれもまずありません。
Q 異物感を感じたりはしませんか?
A
コンタクトレンズの場合は角膜の上にレンズをのせるので異物感を感じる場合がありますが、眼内に入れたレンズのせいで異物感を感じることは通常はありません。コンタクトレンズのようなゴロゴロする感じや乾きがないため、手術後は快適に過ごして頂けます。